残液確認抜き取り作業での静電気着火事故

定修時や銘柄変更時などでドラム内を有機溶剤で洗浄することは多いだろう。
洗浄した液は、抜き出すもののいくらかの洗浄液は容器底部に残ることがあるだろう
底部にあるバルブを開けて残液を確認することが作業手順の中に含まれていると事故になることがある
可燃物を大気に出すのだから、このようなことが作業手順書に書かれていたらこの時の安全確保をどうするかだ
洗浄に有機溶剤を使っているのでば、底部にあるドレン弁はゆっくりゆっくり開けるはずだ
そうは言っても、サイズが大きければ少し開けただけでも液が多めに出るだろう.霧状にでれば、簡単に静電気で着火する
こんな事故がある 2014年5月14日の事故だ
http://www.gomutimes.co.jp/?p=66432
原因は抜き出し弁のサイズが普通使われるサイズよりかなり大きめだったこと。さらに、ドラム内にかなりの窒素の残圧が残っていたと記憶している
この事故の後、この企業は液の抜き出し確認をやめたという
つまり、大気に抜き出すのではなく、たぶん別途回収用ドラムに抜き出す専用配管を設けたと思われる
可燃性液体を大気に出さなければ、本質的に安全だからだ

可燃物を安易に残液確認だからと言って大気に出せば、静電気で着火する事例は多い
特に、窒素パージ後の圧力などが容器内に残ったままで脱液すれば思ったよりも激しく液が飛び出すことになる
現場の作業マニュアルの中に、容器内圧力確認を織り込んで欲しい
圧力が残ったまま液を抜き出せば思わぬ事故になるからだ
たかが残液確認作業だと思わないで欲しい

 

 

2022年01月13日