試運転を甘く見るな

試運転などで起こる事故も多い。試運転というのは、非定常作業だ。通常とは違う運転体系になる
事故は非定常時に起きやすいというが、まさに試運転というのは非定常作業そのものだ
非定常作業の定義に、めったにやらない作業をするというものがある
試運転は、めったにやらない作業に該当する
試運転の「試」という時は、ためしにという意味を持つ
人間は、このためしという言葉でだまされる
試しだから、それほど危険では無いと思い込むのだ
本運転にはいるとなると、かなり慎重になるのだが、試運転は本運転の前だからそれほど力を入れてくれないのだ
試運転というのは、品質や能力が十分かを試すのが主目的だ。そうなると、メンバーも品質や性能など技術面に関心がいってしまう
結果として、安全という部分は後回しになる。そこに、事故の芽が潜んでいるのだろう
始めよければ終わり良しということわざがある
試運転も、最初が肝心だ。関係者としっかりと事前の打ち合わせをすることが大切だ
人は誰でも思い込みというのがある。だから、計画を関係者に説明し何か問題が無いかを相互確認しておく必要があるのだ
事前打ち合わせで、幹部が確認しなくてはいけないことがある
試運転担当者は、うまくいくとの前提で計画を立てるのが常だ。現実は、試運転を始めると色々な問題が起こる
想定されるトラブルが、試運転担当者に考え尽くされていなければ事故になる
試運転というのは、うまくいくと思い込んで試運転を進めるからトラブルにうまく対応できずに事故になる
試運転の会議で幹部は聞いて欲しい
どんな最悪の事態が起こるのかを説明させてみることだ。この最悪という言葉がポイントだ
いろいろなトラブルを考え抜いていないと、簡単に最悪のトラブルとはの質問に回答できないからだ
常に最悪のトラブルは何かを考えさえることだ
想定外では済まされないのだ

 

2022年03月07日