安全はコストか投資か

経営者の姿勢を見るとき安全への関与度を見抜く必要がある
経営というのは所詮利益が物差しになる。株主がいる以上、利益は一つのバロメーターだ
安全にはお金がかかる。そこをどう経営者が理解しているかだ。安全にはお金が必要だ 誰でもそれはわかっている
ではいくらお金をかければいいのだろうか 目安があるのだろうか
保険というのがある 火災保険なら、火災が起きる確率はわかっている 
だから保険会社は、確率から計算して損をしない程度の保険料率を定める
自賠責という交通事故の保険も同じだ 自動車事故が起きる確率はわかっているからだ
化学プラントも火災や爆発事故の発生確率は長い歴史の間でわかっている
だから保険会社もそれをベースに火災保険料を策定する
平均値としてのデーターはわかっているが、企業の安全管理レベルにより事故の発生確率は、1桁~2桁くらいずれはあるはずだ
事故をよく起こす企業もある めったに事故を起こさない企業もある
それは、企業の安全基盤や安全風土に関係する
では、事故を防止する為にいくらお金をかければいいのかというとそう簡単には算出できない
今までかけてきたお金を基準にすればコストという考え方になる
事故を起こさない先行投資という考えにたてばこれは投資になる
企業利益の何%を投資すれば常に事故を防げるのかというとそれも答えは無い
人に投資すればいいわけでもない 安全設備などハード的な投資も必要だ
ソフトとハードの投資比率も難しい
人に技術有りだから、人すなわちソフトにも投資しないと事故を防ぐのは難しい
個人的考え方だが、消費税の利率程度は必要かもしれない。仕事をしている中で常に最低約1割程度安全のことを考えておく必要があるという意味だ
安全への投資はけっして減ることは無いはずだ 技術は高度化するし、人への負担も増えるからだ
企業はしっかりと収益を得て安全にも投資して欲しい
経営数値で安全にかけるお金もしっかり見て欲しい
安全にかけているお金は、サステナビリテイ(CSR、RC)報告書ではESGデーターとして公表されるべき数値だと考えている

 

2022年06月24日