耐圧気密テストで起こる事故 複雑な配管では事故が起こりやすい
先日、こんな災害事例を見つけた。 怪我で済んだからいいものの、ひとつ間違えば死亡事故にもつながりかねない
耐圧気密試験時脱圧していないところを開放し高圧窒素ガス噴出したという事故だ
残圧確認不足だが、配管も複雑なのに簡易フローシ-トを使っていて操作する弁を間違えた事故だ
https://www.khk.or.jp/Portals/0/khk/hpg/accident/jikogaiyouhoukoku/02-02_2018-406.pdf
工事期間中に工務部が主管する耐圧気密テストと製造部が主管する総合気密を輻輳して行っていたことが事故につながった
別々の部門が管理する加圧操作が同時に行われていたことが,事故の要因でもある
同時並行で,色々な作業をすればどこかでミスが起きる
同時並行作業は,極力減らすことだ
耐圧気密試験で安全を確保するには,いくつかの対策が必要だ
一つ目は,テスト計画書を作成し,しっかりとした検査用P&IDをつくることだ
簡易フロー図では事故が起こるから,マスターのP&IDフローシートから図面を作成することだ
バルブの開閉状態をしっかりと図面に書き込むことが不可欠だ
さらに,加圧時はしつこいくらいに圧力計を付けることだ。たった一つでは,駄目だ。2個以上は不可欠だ
指示値が見えれば,加圧状態がわかる
更に立ち入り禁止を徹底することだ。万一破裂しても,人がいなければ事故にはならない
縁切りは仕切り板を使うことだ。もしくは,ダブルブロック中抜きの対応を取ることだ。弁一つでは必ず漏れる。
化学工学会などにもこんな記事もあるので参考にして欲しい
https://www.aiche.org/ccps/resources/process-safety-beacon/archives/2013/september/japanese
http://sce-net.jp/main/wp-content/uploads/2016/03/DANWA2013_09_No87.pdf
とにかく圧力を甘く見ないで欲しい
人は目に見えない物は危険と感じない
圧力もその一つだ