調節弁のステライト盛りで起こる事故
ステライトという物質を知っているだろうか
固い金属だ。コバルトを主成分とした合金だ
https://www.hayaden.net/stellite/30
https://www.chiyoda-x.co.jp/latest-case/entry/entry000053.html
化学工場などでは、多くの金属が多く使われる
柔らかい金属も使われるが固い金属も使われる
調節弁の弁座は固くて漏れない方がいい。ステライト漏れは金属を固くする手法の一つだ
調節弁などは弁座の漏れを少なくするためこの固い金属で弁座をつくることもある
とはいえ全てを固い金属でつくるわけではなく、母材の表面に固い金属を盛り付ける
固いといことは調節弁などでは、弁座が削られることがなくなるため漏れが起きにくいという利点がある
いいことなのだが、腐食という観点からは万能では無い
硝酸を使うプラントでの事故だ
本来はSUS304Lむく材の調節弁内弁だった
ところが弁座にステライトが盛られていた
硝酸が使われる工程であった為ステライの盛り付け部が腐食で割れて漏れたという事故だ
腐食性環境でなければ、ステライトは固くて弁座で削られることもない
したがって弁座漏れにはなりにくい
ところが、腐食性環境だとこのような事故も起こる
2つの金属を組み合わせるからだ
結合が悪ければ事故になる
金属材料の選定は難しい