安全装置はつけたら終わりではない

安全装置をつけてしまえば、安全と考えている人は多い
安全装置はつけたら終わりではない
化学工場で機械は何十年も稼働する
定期的に点検して,機械はその機能を果たすことができる
何も点検しなければ,故障したり,いざという時に作動しない
昔安全弁がいざという時作動しないトラブルが多発した
安全弁が錆び付いていざという時作動しなかったからだ
タンクも昔は,一度も開放点検する必要はなかった
危険物タンクでも法的規制はなく、タンクは開放点検もせず無期限に使えた時代があった
鉄で出来たタンクは当然腐食する。時間が経って底板やアニュラ板に穴が開いて漏洩事故が多発した
つまり,機械は定期的な点検が不可欠だということだ
HAZOPで安全性を評価すれば,安全対策として警報やインターロックや,安全弁を設置するだろう
安全装置を設置すると決めると,みんなここで満足してしまう
だから,事故が繰り返すのだ
安全装置は設置したらそれで終わりではない
かならず,点検周期を決めてしっかりとメンテナンスする必要がある
しかし、HAZOPでの検討では点検周期まで論議はしない
だから,点検周期をあいまいにして結果として安全装置が作動せず事故が起きる
安全装置を設置したら,しっかりと点検周期を決めて欲しい
インターロックもつけたら終わりではない
運用管理の基準を決めておくことだ
特に、解除していい条件は、明確に数値で決めておくことだ。温度や圧力などの数値だ
上司の許可を取れば解除していいという運用は事故になることが多い
今から約10年前に、インタ-ロックを解除してこんな事故が起きている
https://jp.mitsuichemicals.com/jp/release/2012/pdf/120829.pdf
安全装置はつけたら終わりではない。点検基準や運用基準を明確にしておくことだ

 

2023年03月04日