電気室火災への対応を強化していますか

企業が電気室火災に関心を持ち始めたのは、今から半世紀前の1970年代だ
1974/2/18千葉県市原市のコンビナートにある製油所で電気室火災が発生した
水を使って消火したので、電気品が駄目になり5ヶ月間操業が停止した
今なら、電気火災用消火器が当たり前のように電気室には備え付けられているが当時は、当たり前では無かった
電気設備で大きな火災が起きるという関心もそれほど無かった
電気室には、電気ケーブルもある。その被覆はプラスチックだから火がつけば当然燃える
でも当時は、電気火災のリスクも甘かったのだ
翌年の1975/4/23にやはり千葉のコンビナートで電気室火災が起きている
遮断機の配線がゆるんでいて、接触不良で火災が発生した
配線のゆるみが原因だ
これらの事故の教訓から企業は、電気室火災への対策を強化していった
異常を早く検知するために、火災報知器や煙検知器を設置した
延焼を防ぐ為、ケ-ブルダクトの延焼防止剤を積極的に設置した
電気の漏電遮断機という設備も積極的に導入し設置した
電気火災は過電流だけでは無く、漏電でも起こるからだ
過電流遮断器も、小まめに設置した。大容量の過電流遮断器一つだけでは、遮断したときには影響が拡大しているからだ
事故を未然に防ぐために大事なのは、「異常」に早く気づくことだ
法定の火災報知器や煙検知器の設置台数では、異常に早く気づくのはやはり難しい
法定台数より上乗せした検知器を設置して欲しい。検知器はたかだか数万円だ
それをけちって、大きな火災になり損失を受けている事例も多い
電気設備も老朽化すれば事故が起きやすくなる。発火事故もしかりだ
電気部品の故障で大きな火災になることもある
https://www.nipponsteel.com/common/secure/news/20170518_100.pdf
電気設備関係の安全投資をけちらないで欲しい
昨今、発熱の早期発見で赤外線カメラを使う企業も多い
異常に早く気づく為の安全投資にも力を入れて欲しい

 

2023年03月12日