ボイラーや加熱炉で起こる事故

ボイラーや炉は多くの工場で使われている
ボイラーは蒸気を発生させる装置だ
炉は流体の加熱や乾燥などに使われる装置だ
いずれも火を燃やしている設備だから火災や爆発に注意しなければいけない
事故が起こりやすいのは、スタート時だ
火をつける時に、失敗して火災や爆発を起こす
点火前のパージが不完全で爆発事故が多数起こっている。燃料の漏れ込みに気づかず火をつけて爆発することもある
運転中で怖いのが、突然火が消えてしまうことだ。失火と呼ばれている
失火に気づかなければ、未燃焼の燃料で爆発混合気ができてしまう
怖いのは未燃焼ガスが残っていて何らかの着火源で爆発することだ
燃料が入らず火が消えたときはまだ安全だが、燃料は流れ込んでいて火が消えるのはとてつもなく危ない
装置を停止していくときにも事故は起こる
上手に燃料を停止していきながら火を徐々に消していかなくてはならないからだ
点火や消火は自動化が進んできてはいるが、機械も故障することもあるからしっかりとした知識と技能が必要だ
自分が取り扱っているボイラーが突然火が消えた時どう対応するかだ
火が消える理由をすぐに想定することだ
燃料系のトラブルと、燃焼空気系のトラブルかが想定されるはずだ
燃料の弁を誰かが誤って閉めるケースもある。重油などの燃料では配管が詰まり、燃料の供給が停まることもある
燃焼用空気のトラブルもある。空気ダンパーが突然閉まった事例がある
空気ブロワーが停電で停まったケースもある
排ガスや廃燃料を燃やすボイラーであれば、排ガス発生プロセスの異常で原料が突然停まるトラブルもある
多様な燃料を使えば使うほどトラブルの要因は多くなってくる
ボイラーや加熱炉などの燃焼設備を持っているなら設備の火が消えたときどう操作するかを論議しあい訓練して欲しい
トラブル時にどうすればいいかしっかりリスクマネージメントして欲しい
トラブルを想定して、訓練しておくことは大切だ
常日頃からの想定訓練が役に立つことは多い

 

2023年04月11日