タンクの窒素シール事故

可燃タンクには窒素シールが行われている
タンク内部をチッ素でシールして爆発混合気を作らないようにしている
可燃物のタンクであれば、可燃性液体が蒸発すれば当然可燃性蒸気がタンク内に出来る
可燃性蒸気は空気が存在すれば爆発混合気ができる
何らかの着火源があれば、タンク内で爆発が起こる可能性がある
この危険性を除去する為に、タンク内にチッ素を入れ込む方式がタンク窒素シールと言われる
このタンク窒素シールというのを企業が導入し始めたのは1970年代だ
それ以前は、タンクの爆発事故が多発した
では窒素シールという設備を導入したら安全かというと維持管理しなければ事故は起きる
チッ素が停まっているにに気づかなければやはり事故になる
チッ素はタンクが破裂しないように一定圧力で供給される
圧力調節計という計器で供給量が制御される
この圧力調節計を長いこと計器の点検をしなかったことで、タンク圧力が異常に高くなり事故が起きることがある
12年間計器を点検していなかったことによりタンクが破裂したこともある
計器にはゴムの部品が使われており、劣化していたのだ
タンクには圧力が高くなったとき、圧力を逃がす排気弁という安全装置も併用して設置されている
圧力調整用の計器が故障しても、圧力を安全に逃がせるようにしている
しかし、この圧力を逃がす排気弁も長期間点検されておらず故障していたのだ
装置の内部が錆び付いていて、正常に作動していなかったのだ
安全装置や計装機器は定期的に作動点検が必要だ
機械は時間が経てば故障することもある
定期的に正常の動作しているか確認して欲しい
機械は据え付けたら終わりではない
常に維持管理が必要だ

2023年07月15日