落雷事故-避雷針は万能では無い
先日倉敷の製油所で雷が落ち、火災になった事故が起きている
https://news.yahoo.co.jp/articles/32b1ffcd71e7a351f7c56c8eba9ae20e510b75fb
避雷針があれば雷は大丈夫だと思っている人は多いのかも知れないが、100%避雷針があれば安全というわけではない
雷は、避雷針をめがけていつも落ちてくるわけではないからだ 避雷針以外の所にも当然落ちる
日本では、雷による化学工場災害はあまりないが、外国では雷災害が繰り返し多発している
http://tank-accident.blogspot.com/search?q=%E9%9B%B7
http://tank-accident.blogspot.com/2020/07/blog-post_27.html
http://tank-accident.blogspot.com/2013/08/blog-post_21.html
雷のエネルギーはものすごいものだ。雷もうまく避雷針を狙って落ちてくれればそれでいいのだがそうはうまくいかない
避雷針を離れたところで雷が落ちるとどうなるかだ
落ちたところにわずかに金属同士のすきまがあればそこに火花が飛ぶ
タンクなどのように可燃物を貯蔵している設備であれば火花が着火源となる
あっという間にタンクに火が着き火災になる
つまり、避雷針があれば雷の災害を防げるわけではないというのだ
近年異常気象が続いている とてつもない雷も来る
アメリカでもタンク内の雷放電による事故を減らそうと努力をしているがなかなか被害を減らすことはできない
雷のエネルギはとんでもない量だからだ
雷が落ちた時金属に電気が流れると電磁誘導が起こる いわゆる磁力が発生する
これにより、金属が異常振動することがある
サポートの弱い配管で、腐食した配管が振動で折れる事故も過去にある
ポンプの8Bという太い出口配管が、雷で割れた事故事例だ
https://www.shippai.org/fkd/cf/CC0000071.html
ポンプ出側の配管がエロージョンで減肉しているところに雷を受けたので激しく揺れて配管が割れたものだ
当然割れたところから可燃物が漏れ着火して火災になった事故だ
雷のエネルギはものすごいものだ