運転中の安易な補修工事で起こる事故
運転中にトラブルがおこればメンテナンス部門は修理する
修理がうまくいけば問題は無いのだが、必ずしもうまくいく修理ばかりではない
こんな失敗事例がある。製油所で起きた事故だ。運転中に小さなピンホールが配管に見つかった
本来なら装置を停めて修理すべきなのに、運転しながら修理することにした
LPGという可燃物の配管だから失敗すれば火がつく可能性はある
それでもこの企業は装置を停めずに修理作業を始めた。ボックスイン工法という手法だ
漏れている部分の外周に箱(ボックス)のようなものを取り付けて封じ込めてします工法だ
企業の参考情報があるので、工法のイメージとして紹介しておく
https://www.ipros.jp/product/detail/2000270319/
事故が起きたときの、工事工法は漏れている配管部分の外周にひと回り太い配管を溶接して周りを囲んで漏れを止める工事工法だった
圧力は1.4MPaある為、溶接するも漏れが生じている部分があり何度も溶接を繰り返した
そのうち時間が経ち、ピンホールの部分の穴が拡大してしまい、いっきにLPGを含んだ水が吹き出した着火した事故だ
http://www.shippai.org/fkd/cf/CC0000151.html
水でシールしながら火を使う工事をしても安全だと思い込んで起きた事故だ
LPGという可燃物が混入している水であれば簡単に着火すると考えるのが正論なのだが水があるから大丈夫だと思い込んだのだ失敗要因だ
大型の製造装置は誰でも装置は停止したくはない
立ち上げるのに時間とコストもかかるからだ
しかし安易に、運転しながら修理をすればちょっとした失敗でこのような事故になる
作業というのは、100%うまくいくという保障は無い
人はうまくいくと信じて作業をすることが多い
「うまくいかなかった」ときのリスクマネージメントもして欲しい
失敗への備えが必要だ。運転中の工事で失敗した事例を学んで欲しい