実ガスで気密テストをしたときのリスクを甘く見るな

定修などで機器の気密テストをすることはあるはずだ。一般的には窒素ガスが使われる
窒素は不活性ガスだから、火災や爆発の恐れがないからだ
とはいえ、必ずしも気密テストでは窒素が使われることはない。空気や実プロセスで使われる、プロセスガスを使って気密テストをすることも多い
過去には高圧の空気や,酸素を使って事故が起きている。酸素は酸化剤だから,設備に残渣などがなこっていると酸素と反応して事故になるのだ
酸素は強力な酸化剤で危険と感じてくれないからだ。
機器の気密テストにプロセスガスを用いるときは、縁切りが重要だ。他の系統で窒素で気密テストをしていると,漏れ混むからだ
こんな事故事例がある。気密テストに使った可燃性ガスがプラントの窒素のラインに入り込んでしまった
https://www.shippai.org/fkd/cf/CC0000085.html
可燃性ガスが漏れ混んだことにより、窒素は、必ずしも安全な100%窒素ではなくなった
事故が起きたのは、この窒素を使って窒素パージをしているときに事故が起きた
熱交換器のボルトを締めるため、インパクトレンチという工具を使ってボルトを締めていた
その時工具から、金属火花が発生していた
漏れ出ていた、可燃性ガスを含む窒素にこの金属火花で火が付いたのだ
誰もが窒素パージをしている機器なのだから火が付くとはおもわなかった
ところが、窒素に可燃性のプロセスガスが漏れ混んでいたから事故が起きたのだ
だれでも、窒素の配管があると100%の窒素だと思い込む
ところが、化学工場などでは配管が色々な所と接続されていて、思わぬところから可燃性ガスが漏れ混もことがある
この漏れ込みが事故を引き起こしている
短い定修期間で効率良く作業を済ませようとすると、窒素配管がプロセス機器へ予め接続されていてバルブ一つで縁切りされているからだ
バルブ一つで縁切りと言うことは、バルブが漏れればプロセス側から窒素配管に逆流して漏れるリスクはある
定修中は,窒素配管系への実ガスを用いた気密テストのガスが漏れ込むリスクはしっかり検証して欲しい
窒素の配管と安易にプロセス機器と常時接続をすることもリスクだ。バルブ一つで縁切りしていて漏れ混んだ事例もある

 

2024年07月15日