計装設備が引き起こす事故
会社に入った時最初に配属されたのは「計装」という部署だ。
計装という業務は化学工場にある製造部門と直結する。
温度や圧力など化学プラントの重要なパラメーターを管理するセンサーや制御を取り扱う部門だ。
今から40年くらい前のことだ。入社当時はDCSなどは無くアナログ計器だった。空気式と電気式が混在していた。
頻繁に計器も壊れるので、構造原理も自然と身に付いた。製造プラントにも出入りするので、化学プロセスに関する知識も自然と身に付いた。
おかげで石油化学工場にあるあらゆる製造部門を知ることもできた。用役プラントや出荷設備なども担当させてもらった。
このことが、現在安全情報を発信する時に大いに役立っている。
最近は計装設備も壊れることが無くなり若い計装エンジニアーがトラブルを体験できないという。
プラントも建設する機会は無いからなおさらだ。
今から10年くらい前、雑誌「計装」という月刊誌で計装設備のトラブルをシリーズ物で1年間執筆したことがある
https://www.ice-keiso.co.jp/instrumentation.html
http://ice-keiso.co.jp/sumaho/file/ha/sumaho_ha_portal.html
http://ice-keiso.co.jp/sumaho/file/ha/2201_handa_re01.html
http://ice-keiso.co.jp/sumaho/file/ha/2201_handa_re02.html
http://ice-keiso.co.jp/sumaho/file/ha/2202_handa_re03.html
流量計が原因のトラブル事例に始まり、液面計、圧力計、温度計、分析計、調節弁と計装設備が関わるトラブル事例を紹介してきた。
緊急遮断弁などがうまく作動しなくて起きた事故事例も紹介したことがある。
http://ice-keiso.co.jp/sumaho/file/ha/2206_handa_re12.html
遮断弁がいざという時作動しなければ、化学工場なでは大変な事故になることがあると紹介した。
過去も現在も化学プラントの事故事例を調べていくと計装計器が引き金になっているものも多い。
たかが計装設備と思わないで欲しい。計装設備が引き金となって事故になるものも多い。
計装設備に関わる事故事例も学んで欲しい。