HAZOPは深掘りがポイントだ--深掘りに失敗した事例を多く学べ
HAZOPに関する公開講習会を始めてもう7年になる
年に何回かHAZOPに関係する講義をする 個別企業に出向いての講義も有るが、公開版もある
今年最後の公開版の講義日程を紹介しておく。12月の23日に私の講義を予定している
https://johokiko.co.jp/seminar_chemical/AG2412E1.php
講義の中でいつも強調しているのは、
HAZOPで深掘りできるように、過去のHAZOP失敗事例を学べだ
まずは「ずれ」の見落とし事例も学ぶことだ。次は「ずれ」は見つけたが、対策が甘くて失敗事例を学んで欲しい
例えば、逆流というずれに対して、安易に「逆止弁」を設置する対策ですます事例だ
失敗しているのは、逆止弁が作動しなくて結果として事故になってしまった事例だ
設備をつけたらそれで安全だと思い込むところに事故の芽がある。点検周期などの運用管理迄深掘りして対策をとる必要がある
逆流が起きて短時間で対応が必要なら、緊急遮断弁の設置もしなければ事故は防げ無い
一つだけの対策は必ず破られる。2つ以上の対策を考えないと事故の未然防止は難しい
HAZOPの講演を始めたのはこんな理由だ
多くの企業が、HAZOPを利用してリスクアセスをしてはいるものの、相変わらず事故は起こっている
なぜなのだろうと考えてみると、HAZOPはやっているものの危険源そのものを見落としているか、リスクは抽出したものの、その対策に甘さがあるかだ
つまり、HAZOPの深掘りが出来ていないのが問題点だ
その理由はなぜなのだろうと考えてみると、HAZOPの手法ばかり教えている
肝心のHAZOPで見落とすような危険源を上手に教えていないからだ
また、せっかくHAZOPで抽出したリスクに対する安全対策も対策が中途半端で事故になった事例もしっかりと教えていないという現実がある
HAZOPを使ったり、HAZOP的な思考をすることは大変いいことだと思う
しかし、HAZOPの「失敗事例」を体系的に学ばなければ、企業としての実力はついていかない
つまり、誰でも気づくようなずれは、教えなくても皆が考えつく
皆が考えつかなかったような「ずれ」で起きた事故事例も知識として持っていないと、HAZOPで深掘りできない
私の知っている6500件の事故事例から抽出したHAZOPの失敗事例を紹介して行く。 12月の23日に開催する
興味のある方は、一度聞いてみると良い