タンクの爆発事故 流動帯電 放電
可燃性液体タンクの爆発事故は絶えない 静電気などの放電が着火源になることがある
アメリカで起きた事故だが,教訓にすべき貴重な事故なので学んで欲しい。2007年7月17日の事故だ
https://www.khk-syoubou.or.jp/pdf/accident_case/barton_solvents_20_8_8.pdf
アメリカのCSBという所の詳細報告書もここから入手出来る
https://www.csb.gov/barton-solvents-explosions-and-fire/
ビデオ映像もある ネットで以下のキーワードを入れて検索すれば出てくる
CSB Safety Video: Static Sparks Explosion in Kansas
タンクローリーからタンクに可燃性の液を入れているときに発生していた流動帯電が原因で起きた事故だ
ガソリンと似た様な性質を持つナフサという可燃物だ
ナフサの引火点は、一般的に40~47℃だ。ガソリンと性質が似ているため、危険物として取り扱いに注意が必要な物質だ
事故原因は,計装設備である液面計だ。タンクにはフロート式の液面計が設置されていた
液面計のフロートと,測定用のテープとの間にわずかな隙間ができていた
液の流動によりタンク内の液に溜まっていた静電気が、この隙間で放電現象が起こった
この放電スパークが着火源となり、可燃性蒸気に満たされていたタンクのナフサガスに引火し爆発したのだ
住民や消防士11人が負傷した。さらに,6000人が避難勧告を受けた事故だ
窒素シールはしていなかったという。窒素シールがあれば,防げた事故だ
爆発や火災が起こるのは,燃焼の三要素が同時に成り立ったときだ
事故を防ぐには,三要素のどれか1つを無くせば良い。まずは、着火源を無くせば良い。だから静電気対策が行われる
しかし、静電気対策はタンクの外での対策だけしていれば事故が起きないわけでは無い
非導電性の流体なら,液の流入時にどうしても流動帯電が起こる。
だから窒素シールをして,本質的に安全を確保する手法がとられている
今年に入ってこんなタンクの爆発死亡事故も起きている https://jp.yna.co.kr/view/PYH20250210113900882
密閉されたタンク内の爆発混合気や流動帯電を甘く見ないことだ
