たかが廃液と思わないで欲しい

たかが排水と考えている人は多いのだろう。だから、排水が事故を起こすことは多い。
こんな事故があるので紹介しておく。排水ポンプのストレーナーが詰まり、ストレーナ内の液などを排水溝に放出した。
温度は100度近く有りかなりの高温だった。
廃液には可燃物は含まれていないから、大量に流しても大丈夫と運転員は考えていた。
ところが、排水溝には交代勤務の前方の運転員がわずかではあるが、可燃性の液体をわずかに含む廃液を流していた。
そこに、100℃もある排水を流し込んだことにより、可燃性液体は気化して可燃性蒸気となり周囲に拡散した。
当然、ガス検が鳴るような状態になった。ガス検が鳴るようなガスの濃度だから、近くに発火点以上のものがあれば着火する。
悪いことに、近くに加熱炉出口配管が、高温のフランジ部がむき出しであったことからそこで可燃性ガスが着火して火災となった。
幸いなことに、運転員が現場にいたのですぐに消火器で消し止めた。
何十年前の出来事だが、いまでも思い出す出来事だ。
スチームや高温水を排水溝に流せば、可燃性液体は簡単に気化して可燃性蒸気が発生すると思って欲しい。
高温部をむき出しにしないことだ。保温材などで覆って着火のリスクを下げて欲しい。
排水口に液を流すときは、油分が浮いていないか見て欲しい。
ガス検知器をもやって欲しい
液が気化するとガスになり広範囲に影響が出ると考えて欲しい
高温の液を流せば、油分は気化して事故を起こすと考えて欲しい

 

2025年05月11日