自動化をして機能確認をせずに試運転して引き起こした重大事故
企業は生き残るために、省人化する。自動化をして一人でも人を減らそうと努力する
人が減れば、企業の固定費が減るから利益は増える。では、化学産業でどこまで人を切り詰めることができるかだ
自動化が始まったのは1970年代だ。空気式計器から、電子式計器に変わり始め。自動化が可能になり始めたからだ。
1970年代に自動化をしてとんでもない事故が起きている
自動化すれば安心という思いで自動化を進めたようだ
1970年8月14日起こった事故だ
http://www.shippai.org/fkd/cf/CC0200016.html
https://www.jstage.jst.go.jp/article/safety/10/5/10_253/_pdf/-char/ja
この当時は、自動化すれば安全という思いがあったのかもしれない
装置を改造化して装置を自動運転できるようにした
ところが、反応器の温度が正常に出ず運転に戸惑った。
原因は、反応器の温度計の保護管長さが短くて温度を正常に出せなかったからだ
その後試運転を始めたが、自動化した部分の機能が正常に作動するかはなにも検査しなかった
温度制御と攪拌機は自動で連動して撹拌回数が変わるようにしたのだがそれすら気のチェックもしていなかった
なにも、自動化部分の機能チェックもしないままいきなり試運転を始めた
ところが、温度制御もうまくいかず反応暴走をして爆発死亡事故を起こしてしまったのだ
今では当たり前のことだが、改造工事をすればまず工事が終わるとテストする
単独試運転といって、個別の改造部が正常に機能するかここの検査をする
これがうまくいけば次の工程に移る。総合試運転という段階だ
個別の機能が組み合わさってうまく機能するかをチェックする。これを総合試運転という
単独試運転と総合試運転を組み合わせて検査をして装置が正常に働くか検査するのだ
今では当たり前のような検査が、半世紀前までは行われていなくて事故になったのだ
装置を改造したら、必ず個別の機能毎に正常に作動するか事前確認して欲しい
機械は常に正常にに作動するとは限らない
必ず改造後は機器毎に操作確認をして欲しい。いわゆる単独試運転を確実に行って欲しい
